ピアノで音の大きさを変える時の指などの使い方
ピアノを弾く時に重要となる、強弱のつけ方。
指や腕を使ってピアノの大きさを変える方法や、その他のコツをお教えします。
1.指や腕を使って、ピアノの音の大きさを変える方法
まずは、フォルテを出すときの指や腕の使い方です。
曲を弾く上で、迫力のあるフォルテを出すのは大切な事です。
しかしながら、ただ力任せに弾いても、縮こまった音になったり、指を痛めてしまったりします。
ピアノで大きな音を出すには、指に手や腕の重みをよく伝えるようにしましょう。
さらに、鍵盤を1番奥まで押し込んだときの反動を利用すると、より大きさが増します。
少し感覚をつかみにくいかもしれませんが、うまい人の弾き方を研究して、たくさん弾けば必ず上達しますよ。
次に小さい音の出し方ですが、これはとにかく鍵盤を優しくゆっくりと押さえるようにしましょう。
指に全神経を集中させるつもりで、音が抜けない最小の音が出せると良いでしょう。
この時に、決して弱弱しい音にはならないようにして下さい。
どんなに小さくても、芯のない音は観客の胸に響きません。
あくまで、例えコンサートホールで弾いたとしても、1番後ろまで届くような音を目指しましょう。
2.その他の、ピアノの音の大きさの変え方
ここまでは、純粋に指や腕を使って、ピアノの大きさを変える方法を紹介してきましたが、ここからはその他の方法をお教えします。
フォルテを出したいから、ピアノを出したいからと言って、必ずしも「大きな音」を、必ずしも「小さな音」を出さなければならないわけではありません。
つまり、聴いている人が小さくなった、大きくなったと感じればよいのです。
例えば、典型的な方法として、フォルテの前に1度音量を絞るというものがあります。
フォルテに入る前に、意識的に音を小さくしておけば、フォルテを弾いた時に、当然ながらより大きく聴こえます。
逆もまた然りです。
強弱は演奏者が思っている以上につけなければ、観客に伝わらない事が多いです。
違いが出しにくいときは、前後の構成まで意識して表現してみましょう。
他の方法としては「音色を変える」という方法があります。
例えば、柔らかい音や優しい音は、音量が小さくなくとも雰囲気によっては小さな音に感じることがありますし、鋭い音は大きな音に感じます。
フォルテからピアノに移りたい時に、音量を変えるだけでなく、鋭い音から柔らかな音にすれば、観客はより変化したように感じるでしょう。
「強弱をつける」というのは、単純に音量を変えるというわけではありません。
構成の仕方、音色のつけ方、指や腕の使い方など全てを駆使して表現すると、一気に上達すると思いますよ。