楽譜上の記号の意味 | ピアノが上達する練習法

ピアノの楽譜には様々な記号がありますが、これらの意味を正しく知らなければ、楽譜を読むことができません。

「楽譜上の記号の意味 | ピアノが上達する練習法」で基本的な記号の確認をしておきましょう。


1.五線・譜表・大譜表

基本中の基本ですが、音符を記載するために引かれた等間隔の5本の水平線のことを五線といいます。

五線に音部記号を書いたものを譜表と呼び、ピアノの楽譜のように二つの譜表を括弧で連結したものを大譜表と呼びます。


2.音部記号

大譜表の左端にある音部記号でよく見られるのはト音記号とヘ音記号ですが、音部記号は五線のどこがト音(ソ)、へ音(ファ)になるかを表示するためのものです。

ト音記号では、真ん中の渦巻きの始点から上に向かって左側に弧を描いていますが、その弧の一番左の位置がト音(ソ)であることを示しています。

ヘ音記号には、右側に点が二つありますが、その間がヘ音(ファ)であることを示しています。


3.調号

調号とは、音部記号の右側に書かれている♯(シャープ)とか♭(フラット)の集まりのことです。

♯は半音あげる、♭は半音下げることを意味していますが、音部記号の右側に書かれることで曲の調性を表しています。

♯も♭も最大7つまで使用できますが、それぞれ増えていく順番が決まっていて、♯はファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シ、♭はシ→ミ→ラ→レ→ソ→ド→ファとなります。

♯系は一番右側の♯の音の一つ上の音が階名でいう「ド」の音になります。

♭系では、右から二つ目の♭の音が階名「ド」になり、♭が一つしかない場合は、音名「ファ」が階名「ド」になります。


4.拍子記号と小節線

拍子記号は楽譜の最初の五線の左端に書かれている分数で表示された数字です。

分母に基準になる音符、分子は基準になる音符の1小節内の個数が表示されています。

6/8拍子であれば、「八分音符が1小節の中に6つ」の曲であることを表します。

五線にある縦線、ピアノの場合は二つの五線の縦線が一本につながっていますが、これを小節線といい、拍子にあわせて小節が区切られています。


5.音符・休符

音符とはいわゆるおたまじゃくしですが、符頭(たま)と符幹(ぼう)、符尾(はた)、連桁(れんこう)、付点で構成されています。

白い符頭は全音符、全音符に符幹がつくと二分音符(全音符の2分の1の長さ)、二分音符の符頭が黒くなったら四分音符(全音符の4分の1の長さ)、四分音符に符尾が一つつけば八分音符(全音符の8分の1の長さ)、八分音符にさらに符尾がつけば16分音符(全音符の16分の1の長さ)となります。

符尾がある音符同士が連結される場合、符尾は連桁に変更されます。

休符にも全休符、二分休符、四分休符、八分休符などがあります。

付点がついた音符や休符は、もともと持っている長さの1.5倍の長さになります。


5.臨時記号

五線の左端ではなく、小節のなかで♯とか♭が出てくることがありますが、これを臨時記号といいます。

臨時記号は音符の左側に記載され、その有効範囲は、臨時記号が表示されているところから次の小節線までの間になります。

臨時記号は小節を超えて効力を発揮することはありませんが、臨時記号がある次の小節に♮(ナチュラル)がつけられていることがあります。

これは親切のために記載されているもので、本来は不要のものです。


6.演奏記号

上記1~5の記号は五線記譜法で必須とされる項目ですが、これだけでは十分な表現ができないため、補助的に使用される記号のことを演奏記号といいます。

演奏記号には、強弱記号、速度記号、発想記号、アーティキュレーション記号、反復記号などがあります。

演奏記号については、膨大な内容になります。

覚えるのに効果的な練習法のようなものはあまり考えられません。

英語の単語を覚えるような練習法も考えられますが、ピアノで曲を演奏する時、その曲の楽譜に書かれている記号の意味がわかっていれば十分ですので、練習しながら楽譜に書かれているものをその都度覚えていくのがよいと思います。

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