楽譜の読み方 | ピアノが上達する練習法
当然ながら、楽譜が読めなければ、ピアノを弾くことができません。しかし、読めないものを読めるようにすることはとても大変です。
「楽譜の読み方 | ピアノが上達する練習法」では、ピアノの楽譜の読み方について説明します。
1.ピアノの楽譜は大譜表
ピアノの楽譜の場合、五線が2段になっていて、左端は{で結合され、小節線も五線を越えて結合していて、読み方は横書きの本と同じように左から右に読むように書かれています。
上の段はト音記号、下の段はヘ音記号になっているこのような楽譜のことを大譜表といい、音域の広い鍵盤楽器やハープなどの楽譜として使用されます。
言うまでもないことですが、大譜表の2段の五線は同時進行します。
ピアノは右側が高い音、左側が低い音になっていますので、特に指示がない限りは上の五線を右手、下の五線を左手で弾きます。
2.ヘ音記号の譜読み
ヘ音記号に慣れないうちは、譜読みがなかなか大変ですよね。
ト音記号を初めて見た時も、何かの音を基準にして数えて覚えたと思いますので、ヘ音記号も何かの音を基準にして数えるところから始めるしかありません。
1.階名を書き込む場合の注意点
最初のうちは、ヘ音記号の読み方がわからず、ピアノの楽譜にドレミ…と階名を書き込んでもいいでしょうが、書き込んだ階名ばかり見て楽譜を見ない練習法はお勧めできません。
階名を書き込む場合でも、まず音符を見て、わからない場合に書き込んだ階名を見るようにして下さい。
そうしないといつまでたってもピアノは上達しませんので、階名を書き込む場合は、あくまでも音符をメインに見るようにして、書き込まなくてもよくなることを目標にするようにして下さい。
特に効果的な練習法はありませんが、慣れてしまえば見ただけで何の音かすぐにわかるようになりますので、しばらくの辛抱です。
2.ヘ音記号の基準の音
では、どの音を基準にすればわかりやすいでしょうか。
大譜表に収まらない音符は臨時に記載される横線がありますが、五線の上にある横線を上第一線、上第二線…、五線の下にある横線を下第一線、下第二線…と呼びます。
大譜表で上の五線がト音記号、下の五線がヘ音記号の場合、二つの五線の間には線が一本だけ隠れていて、上の五線(ト音記号)から見たときの下第一線と、下の五線(ヘ音記号)から見たときの上第一線が同じ線になります。
つまり、大譜表の中央の隠れた線上にある音符が、「ド」になるんですね。
これを基準の音にすれば、覚えやすいと思います。
3.ト音記号の下第二線やヘ音記号の上第二線
さて、大譜表の間には見えない線が一本だけといいましたが、ピアノの楽譜を見ると、上の五線(ト音記号)の下第二線や下第三線、下の五線(ヘ音記号)の上第二線や上第三線がよく出てきます。
これは、右手で上の五線、左手で下の五線を弾くことが前提になっているためです。
左手だからといって、ピアノの真ん中の「ド」より上の音を弾かないわけではありませんし、右手で真ん中の「ド」より低い音を弾かないわけでもありませんので、上下第二線以上の音符が書かれることがあるのです。
4.いろいろな記載方法
ピアノは旋律と伴奏を同時に弾かなければならないため、楽譜上ではたいてい、旋律と伴奏がわかりやすく記載されています。
上下の五線をまたぐアルペジオの中に旋律の音を入れるのは、よく見られる記載方法です。
旋律と旋律が同一の五線上で上下にはっきり分かれて記載されていることもあるし、上の五線が一時的にヘ音記号になったり、上の五線に「L.H.(Left Handの略)」とか、下の五線に「R.H,(Right Handの略)」と指示されていることもあります。
いろいろな記載方法がありますが、どのような場合でも、基本は変わりません。
ピアノの楽譜の読み方は、ヘ音記号さえ克服してしまえば大きな問題はありません。