スケールの上手な弾き方と練習方法

ピアノを習っていると、必ずと言っていいほど練習しなければならない「スケール」ですが、面白くない上に、上手く弾けず、どう弾いたら上手な弾き方が出来るのだろうと思ったことがありませんか。

スケールは「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド」とか「ソ ラ シ ド レ ミ ♯ファ ソ」のような音階で、それが長調と短調合わせて、24調(24の種類の音階)もあります。

おまけに、練習するのは退屈で面白くなくて、それでも頑張ってスケールを練習していったのに、ピアノの先生から「前回から全然上達していません」なんて言われたりして、どんな弾き方で弾いたら丸がもらえるのだろうと思ったこともあります。

そこで、今回は「スケールの上手な弾き方と練習方法について」です。






1.スケールの上手な弾き方

この項目では、どのような弾き方でスケールを弾いたら上手にスケールが弾けるか説明します。






1.正しい指使いで弾く

スケールは弾きやすい指使いが決まっています。

スケールは、調によって弾きやすい指使いがあり、ハ長調「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド レ ミ ファ ソ・・・」なら、1の指(親指)から始まる「1 2 3 1 2 3 4 1 2 3 1 2 ・・・」が弾きやすい指使いです。

でも、フラットやシャープで始まるスケール、変ロ長調「♭シ ド レ ♭ミ ファ ソ ♭ラ ♭シ ド レ ♭ミ ファ・・・」なら、「2 1 2 3 1 2 3 4 1 2 3 4 ・・・」のように2の指(人差し指)から始まります。

また、嬰へ短調「♯ファ ♯ソ ラ シ ♯ド レ (♯)ミ ♯ファ ♯ソ ラ シ・・・」なら「2 3 1 2 3 1 2 3 4 1 2 ・・・」です。

「1 2 3→1 2 3 4」と交代していくのはどのスケールでも同じですが、シャープやフラットが付いている場所によって、スタートの指使いが、変わっているものがあります。

このように、そのスケールの調にあった指使いをしなければ、つっかかったりして、スムーズな動きのスケールは弾けません。

正しい指使いで弾けるようにしましょう。






2.無駄な動きをなくし、音の粒をそろえる

スケールでの指の動き、「親指をくぐらせる」または、「親指の上をまたぐ」動きをスムーズにし、音の粒をそろえて弾きます。

スケールは4本の指(5の指は、右手なら折り返しで、左手なら最初と最後だけしか使いません)を使って、音を順に弾いていきますが、その中で「3」または「4」の指の下を「1」の指がくぐる、また、「1」の指の上を「3」「4」の指がまたぐという指の動作がありますが、その動きが無駄な、大きな動きになってしまいやすいのです。

親指(1の指)をくぐりやすくするため、「3」または「4」の指になった時に、手首が上がったり、曲がったりすると、親指は高い位置から落とした弾き方になり音の粒はそろいません。

また、手や腕が大きくぐるっと回るように、親指を次の音に送って弾く弾き方の場合も、無駄な動きが邪魔をしてテンポが乱れたりして、雑な弾き方になりやすいです。

親指(1の指)を「3」「4」の指がまたぐ時も、「3」「4」の指が親指の上から落ちてくるような弾き方になると、汚い音になって、音の粒はそろえられません。

スムーズな動きで、音の粒をそろえましょう。






2.スケールの練習方法

ここでは、スケールを上手に弾くための練習方法を考えていきます。






1.いろいろな弾き方でスケールを練習する

いろいろなリズムをつけて、またスタッカートやスラーなどで、スケールを弾いてみましょう。

ピアノでいろいろな曲を弾いていくとわかりますが、スケールの練習でやっているようなスケールの形ではなくても、スケールを使ったフレーズが、よく出てきます。

スケールをスタッカートやスラーで弾くことは、スケールもピアノの曲も上達する為の良い練習になるでしょう。

また、リズムをつけて練習するのも、何回も同じようにスケールを弾くよりも、バリエーションがついて練習しやすいです。

正しい指使いも、こうして練習しながら定着させていきましょう。






2.手の動きを最小限にし、弾いた音を耳でしっかり聞くこと

音の粒をそろえた弾き方をする為に大切な練習です。

ここでは、3の指の下を親指がくぐる場合、親指が3の指の上をまたぐ場合の、最小限の指の動きを説明します。

3の指の下を親指がくぐる場合、親指が次の音を弾くために、3の指の下をくぐりながら、横へ動くのを助けるかのように、3の指を中心に手がほんの僅かに斜めになり、親指が次の音を弾いたと同時に、僅かに斜めになった手がまっすぐに戻りつつ次のポジション(続く音を、2。3、4の指が弾くための位置)へスライドします。

わかりやすく、「ドレミファソラシド」で説明すると、ドレミを1、2,3の指で弾き、次のファの音を親指が弾く為、横へ移動するのを助けるように、手は僅かに斜めになり、親指がファの音を弾いたと同時に、続くソラシを、2、3、4の指が弾く為のポジションに、手がまっすぐに戻りながら、スライドします。

親指の上を3の指がまたぐ動きは、3の指が親指をまたぐ時、3の指だけが頑張って親指をまたぐのでなく、手の甲ごと、親指の上を、鍵盤の2つ半分くらいスライドしていく感じで、3の指を次の音の位置まで運びます。

ただ、最小限の動きを心掛けた弾き方をするだけで、粒をそろえた弾き方が出来るのではありません。

自分の耳で、音の粒がそろっているかしっかり聞きながら、スケールを弾きましょう。

ピアノが上達する為には、そしてその練習には、自分の耳で、自分の音をしっかり注意深く聞いて
弾く、練習するのがとても大切です。

指の練習だけでなく、耳もしっかり使って、スケールを上達させましょう。

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