アルペジオの弾き方│ピアノが上達する練習法

アルペジオとは日本語で分散和音と呼ばれるものです。分散和音とは、和音を同時に弾くのではなく、一つずつバラバラになっている状態のことです。

では、ピアノでアルペジオの弾き方について考えてみましょう。


1.アルペジオの運指

アルペジオを具体的な例で示すと次のようになります。

「ドミソ」の和音を和音として一緒に弾くのではなく、「ド→ミ→ソ→ド(↑)→ソ→ミ→ド」と弾いた時、単音でも和音構成音だけを弾くことで、和音を弾いているのと同じ効果を得ることができるため、分散和音と呼ばれるのです。

分散和音は、1オクターブにおさめられているもの(密集配分)と1オクターブより広いもの(開離配分)がありますが、ピアノを弾く時には密集配分の方が弾きやすいのですが、開離配分の方がよりダイナミックな表現になります。


1.アルペジオの運指

左手でアルペジオを弾く場合、一番下の音を小指、一番上の音を親指で弾くことになりますが、その間の音をどの指で弾くかをかんがえてみましょう。

「ドミソド(↑)ソミド
を弾く場合、指番号5→4→2→1で弾くのが基本です。

薬指を無意識に避けてしまうため、5→3→2→1となってしまう人も多いと思いますが、総合的に考えると5→4→2→1と弾くのが合理的なのです。

「ドファラド(↑)ラファド」を弾く場合を考えてみた場合、「ド」と「ファ」の間隔が広いため、5→3→2→1と弾くのが基本となっています。

「ド」の次の音が「ファ」の場合も「ミ」の場合も3の指で弾くと、3の指の左右の移動が発生するため、速いアルペジオを連続して弾く場合にその分時間をロスしてしまって弾きにくくなりミスタッチの原因となります。

そのため、3度は5→4、4度なら5→3と弾く癖をつけることで、速いアルペジオにも対応できるようになります。


2.指くぐりが必要な場合

アルペジオで指くぐりが何度も必要になるような場合、音階の練習と違って次の音が離れた位置にありますので、手が大きく左右に移動することになります。

速いアルペジオでは指の動きよりも、腕の動きの方が重要になってきますので、このための練習が必要になります。

例として「ドミソド(↑)ミ(↑)ソ(↑)ド(↑↑)ソ(↑)ミ(↑)ド(↑)ソミド」というアルペジオで考えてみましょう。

まず、指くぐりをする前の音、つまり「ドミソド(↑)」を分散させずに和音として弾きます。

次に、指くぐりをした後の上行している音、つまり「ミ(↑)ソ(↑)ド(↑↑)」を分散させずに和音として弾きます。

今度は、指くぐりをした後の下行している音、つまり「ミ(↑)ソ(↑)ド(↑↑)」をもう一度和音で弾きます。

最後に、下に戻ってきた最初の和音である「ドミソド(↑)」を弾きます。

このように、指くぐりを含むアルペジオでは、分散させない和音に戻して腕を移動させる位置と、指の形を体に覚えさせる練習をしたあとに、アルペジオで弾くようにすると効率的に弾けるようになります。


2.アルペジオの運指の基礎を固める

アルペジオの基礎を固めるためには、ハノンやチェルニーなどの教則本を活用しましょう。

基礎をしっかり固めておけば、どんなに難しそうなアルペジオでも恐るるに足りません。

ピアノのアルペジオもちゃんと練習すれば必ず弾けるようになりますので、敬遠しないでチャレンジしてみましょう。

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