初見の楽譜の練習法│ピアノが上達する練習法
初見とは初見視奏の略で、初めて楽譜を見てピアノを演奏することをいいます。
国語の時間に教科書を音読する練習をしたと思いますが、それと同じように訓練次第で、楽譜に書かれた情報を瞬時に理解して、そのまま演奏することができるようになります。
「初見の楽譜の練習法│ピアノが上達する練習法」では、その練習法をご紹介します。
1.初見のメリット
初見のメリットは、なんといっても楽譜を見てすぐ弾けるということです。つまり、譜読みにかかる時間なく、譜読みのストレスがないことでしょう。
また、アンサンブルや伴奏にもすぐ対応できるため、どんな曲か一回やってみようという時、手軽にいろんな曲をやってみることができます。
他の楽器をしている人でもピアノを弾ける人はいくらでもいますが、初見でピアノを弾ける人はなかなかいませんので、とても喜ばれることでしょう。
2.初見のポイント
初見のポイントは3つあります。一つは定められたテンポで弾くこと、そしてミスをしても途中で止まらないこと、鍵盤を視ないことです。
普通の練習では、定められたテンポが早すぎると感じる時はゆっくりと練習したり、ミスをすると一旦止まって、そこだけを取り上げてミスをしないように繰り返し練習したりしますが、初見の練習ではこれと真反対なことをすることになります。
また、鍵盤を見ていては楽譜を確認する時間がなくなってしまうため、最初にどの音を弾くかを確認した後は、極力楽譜を追いかけるようにするのです。
3.初見の方法
初めて初見の練習をする場合、ごく簡単な楽譜を選んでみましょう。例えば、弾いたことのない数ランク下のエチュードなどを用いるとよいでしょう。
弾く前に30秒ほど時間をかけて、テンポ、拍子、調性、最初の音、曲の構成などを確認します。弾き始めたら、ミスタッチや、指使いなどは考えないで、とにかく止まらずに弾ききります。
似たようなフレーズが繰り返されるときは、本当は多少の変化があったとしても、変化をとらえきれなくて止まってしまうよりは、変化させずに同じように弾いてしまいましょう。
1日の練習のうち、5分程度初見の練習を積み重ねていけば、慣れてきて余裕も出てきて、弾いているところよりも少し先の方まで楽譜で確認できるようになります。
世の中にはすごい人がいるもので、どんなに細かな音がたくさんある楽譜でも1ページほど先をみながら弾きこなせる人もいるそうです。
毎日の小さな積み重ねがやがて大きな力になりますので、諦めずにがんばりましょう。