ピアノペダルの使い方
ピアノのペダルには何種類かありますが、その効果も使い方も様々です。
今回は1番使用頻度の高い、ダンパーペダルとソフトペダルについてお話します。
1.ペダルの基本の踏み方
1.姿勢
それぞれのペダルについて説明する前に、まずはペダルの基本の踏み方について紹介します。
最初に姿勢についてですが、ペダルを踏む時は足を前に出し、親指の付け根辺りをペダルに軽く乗せます。
ダンパーペダルは右足で、ソフトペダルは左足で踏みましょう。
かかとを支点に、すばやく動かせる確認してみて下さい。
かかとがずれて踏み外してしまったり、足先にペダルの感覚が感じられない場合は、靴を考え直した方が良いです。
靴の専門店に行けば、滑り止めなども売っているので、適宜活用しましょう。
また、足を前に出している分、重心が後ろにいきやすいです。
反対側の足を体に引き寄せるなどして、なるべく腰の真上に重心が来るよう意識していると、ペダルの技術が上達しやすくなりますよ。
2.踏み方
ペダルを踏む時は、無駄に力を入れる必要はありません。
力まずに軽く踏むようにしましょう。
またペダルには、踏み始めてからペダルが利き始めるまでの距離、「あそび」があります。
曲を通してペダルを使用する時、毎回あそびを踏む必要はありません。
連続でペダルを踏みかえる時は、ペダルが利く直前まで爪先を上げ、また踏み込むようにしましょう。
すなわち、ペダルの4分の1くらいを踏んだまま、足先を上げ下げするイメージです。
1回1回完全にペダルを上げていると、時間のロスになりますし、ガタガタいったりします。
自分の弾くピアノのあそびがどのくらいなのか、演奏前に確認できると良いですね。
2.ダンパーペダルの使い方
ダンパーペダルとは、グランドピアノで3つ並んでいるペダルのうち、1番右側のペダルです。
このペダルを踏むとダンパーが弦から離れ、弦の振動が止められません。
そのため、踏みかえるまで音が伸び続けるのです。
使い方としては、ピアノのメロディーをつなげる、強調したい音を響かせる、などがあります。
音をきれいに伸ばしたい時は、伸ばしたい音を弾いた直後にペダルを踏むようにすると、良く音がつながるでしょう。
また、強調したい音を響かせるには短いペダルがお勧めです。
響かせたい音とほぼ同時にペダルを踏み、すぐに離します。
このペダルはタイミングが大切です。
早すぎでも遅すぎでもない、ちょうど良いタイミングで踏めるようにしましょう。
最後に、ダンパーペダルの使い方として「ハーフペダル」というペダルがあります。
少し上級者向けの技術ですが、ある程度上達したら挑戦してみましょう。
これは、その名の通りペダルを最後まで踏まず、途中までで止める踏み方ですが、どこまで踏むかによって音の響き方が変わってきます。
ペダルの半分くらいまで踏めば、普通に踏むより少し響きが少なくなったように感じますし、3分の1ほどしか踏まないのならば、ほぼ響きはないけれど、少し音が柔らかくなったように感じます。
ペダルをつけたいけれど、普通に踏むとピアノ音が濁ってしまいそう、音をつなげたくはないけどもう少し柔らかい音にしたいと思った時などに、使ってみましょう。
3.ソフトペダル
ソフトペダルは、グランドピアノなどで1番左側にあるペダルで、弱音ペダルと呼ばれる事もあります。
鍵盤全体が右側にずれる事によって、ハンマーと弦の位置が変わり、その結果音量が抑えられ、音色も変わります。
ここで注意して欲しい事は、音量が小さくなるだけでなく、音色も変わると言う点です。
基本的に、はっきりとした音からくぐもったような柔らかい音になります。
そのため、ただソフトペダルを踏むだけでは、踏んだ前後で音色が変わりすぎ、違和感を感じる事も少なくありません。
ソフトペダルを使う時は、その前後に良く注意し、スムーズにソフトペダルの音色に移行できるよう、弾き方を工夫しましょう。