ピアノを弾くときの正しい指の形と位置
ピアノの鍵盤には白鍵と黒鍵がありますが、黒鍵は白鍵より高く、奥に引っ込んでいます。
このようなピアノの鍵盤を弾くための指の形や、手を置く位置について「ピアノを弾くときの正しい指の形と位置」と題して考えてみたいと思います。
1.手の位置
鍵盤には白鍵と黒鍵がありますが、初期の頃はハ長調の曲ばかり練習するので、白鍵だけ弾けるところに手があれば問題ありませんが、練習が進むにつれて黒鍵を弾くことも増えてきます。
白鍵は手前のほうが平野のように広く、奥のほうは黒鍵と黒鍵に挟まれた谷間になっていて弾きにくいため、白鍵を弾く時は手前で、黒鍵を弾く時は手を少し奥に移動します。
手の移動距離を少なくするため、手は鍵盤の真ん中くらいにおいて置くのが基本です。
2.正しい指の形
正しい指の形といいましたが、何を持って正しいとするのかで、いろいろ意見がわかれそうな内容です。
ここではピアノの音色に焦点をおいて、二種類の指の形を紹介します。
1.指を立てる
指の形は出したい音色によって変わります。ピアノを始めたときに一番最初に習う指の形は、「タマゴ一個」だったという方は多いのではないでしょうか。
手首は鍵盤から5センチ程度離し、手の中にタマゴ一個分の空間を作り、指を軽く曲げて指先を鍵盤に置いたときは、指に体重を乗せて大きい音や硬い音を出すのに有効ですが、これでは小さいくて美しい音を出すのには不向きです。
2.指を寝かせる
先ほどの手の形から、手首を鍵盤に近づけ、指を伸ばして指のおなかで鍵盤に触れるようにすると、音量の小さな美しい音で軽やかに弾きくことが簡単になります。
目的に合わせて弾き分けられるようになると、表現力に幅をもたせることができます。
3.それぞれに練習する
左右で指の形を変えて弾くこともありますし、右手だけでもある指は立てて、ある指は寝かせて弾くという場合もありますが、そうなるためには、やはり一つずつできるようにならなければなりません。
指の訓練のための練習曲を使って、すべて指を立てて指に体重を乗せ、ゆっくりと確実に鍵盤底部までしっかり押さえ込む練習法で、大きく硬く力強い音色が出せるようになります。
今度は、同じ曲で、すべての指を寝かせて体重は書けず、指や手の重さだけで鍵盤を押さえるのですが、このとき、鍵盤底部につかないように注意しながら弾きます。
この、鍵盤底部につかない、というのがポイントですが、感覚をつかめるようになるまではとても難しいものだと思います。
しかし、この指を寝かせる練習法で、鍵盤を浅く弾くことができるようになると、ピアノの純粋な美しい響きを奏でることができるようになりますので、ぜひ諦めずにトライしてください。