手首の角度や使い方|ピアノの弾き方
ピアノの弾き方では、指先のことばかり気をつけるのでなく、手首の使い方もとても大切です。
そこで、今回は手首の角度や使い方を考えながら、ピアノの弾き方を見ていきます。
1手首の使い方.
手首にはいろいろな使い方があります。
ここでは、手首を使って弾く弾き方を3つ見ていきましょう。
もちろん、手首だけでなく連動して肘も使われていますが、ここでは手首に的を絞っています。
1.手首は力を抜く時に使う手首
ピアノで音を弾いた後、肘と手首を使って力を抜く時の手首の使い方です。
ピアノで柔らかく弾力のある音を出そうと思ったら、上手に脱力が出来なければなりません。
例えば、和音やオクターブの弾き方で、脱力の時の手首の動きを見てみます。
音を弾く瞬間、ピアノの鍵盤を押し下げるために腕や指の筋肉に力が入りますが、音を弾き終えると同時に、肘が上がり、連れて手首も上がり、手首が上から吊り下げられたような角度に自然に(無理やり曲げるのではありません)曲がって、力が抜けます。
このように、力を抜くために、肘そして手首が使われています。
2.広い音域を弾く時に使う手首
音域が離れている音を弾く場合などの手首の使われ方です。
音域が広い範囲の音を次々と弾いていくような場合、手を広げただけでは届かないので、手首を使って、指を弾きたい音の方へ移動するときに使われます。
もちろんこの時も肘も使われていて、今弾いている音から離れた音へ、まず肘がそしてそれに連れて手首が、横へぐるっと回るように動き、指を弾きたい音の方へ移動させています。
この時の手首は、上へでなく、横への角度をつけて曲がるように動いています。
3.使っていないように見える手首
指が細かい動きをするときなどは、手首は使っていないように見えますが、実は使われています。
指が、細かく速く動く時、またスタッカートの動きの時など、素早く安定して動けるように、手首が手を支えています。
速く動くパッセージを弾く、スタッカートで弾くなどという場合に、手がバタバタしていては、素早く動くことはもちろん、音の粒をそろえて弾く事も、指でスタッカートを作ることも、上手に出来ません。
手首は、手がバタバタしないように、安定して指が音を弾けるように、手を支えています。
手首は動いていなくても使われているのです。
2.手首の良くない使われ方
ここでは、今までとは反対に、良くない手首の使われ方についてです。
1.手首が下がってしまっている
ピアノの鍵盤よりも、手首が下がってしまっている弾き方の場合、ピアノを上手に弾く事は出来ません。
手首が支えられず下がってしまっている場合、椅子が低すぎの場合、または、手首を下げて弾く癖がついてしまっている場合、理由はそれぞれあると思いますが、手首が下がって鍵盤に指がぶら下がるような弾き方になってしまうと、指をコントロールすることは出来ません。
手首が下がらないように気をつけましょう。
2.手首が上下に揺れる
音を弾くたびに、手首が上下に動いてしまっている弾き方も良くありません。
指が弱く、音を出すのに指の力だけでは出しにくいのか、手首ごと指に反動をつけて弾いている弾き方があります。
それでは、音を1音弾くごとに手首が上下に揺れてしまうので、音が雑になり、滑らかに弾く事もできません。
手首がバタバタと上下に揺れないように、気をつけましょう。
手首は上手く使うと、本当にピアノを上手に弾く事が出来ますし、反対に変な使い方をすると、ピアノは全然上手になりません。
正しい手首の使い方をしたいですね。