ピアノで同音連打のための練習法
ショパンやリストなどでよく使われる同音連打。
速く長いものになると、指が動かなくなりますよね。
今回はピアノの同音連打について、いくつかお話ししたいと思います。
1.ピアノと同音連打
ピアノと同音連打は、実は相性があまりよくありません。
ピアノは、弦をハンマーで叩く事によって音を出しています。
ですから、音を出した後、同じ音を出すには、鍵盤とハンマーが上がるまで待たなければならないのです。
どんなに速く指を動かす事ができても、鍵盤が上がりきる前に鍵盤を押してしまったら意味がありません。
ただ鍵盤を素早く叩くだけではなく、ちょうど良いタイミングで押し込むようにしましょう。
2.同音連打を弾く時の指の動かし方
同音連打の弾き方にはいくつかありますが、どんな弾き方にしろ、同じ指で弾き続ける事はありえません。
同じ指で弾くと、ピアノでは連続で鍵盤を打ちにくいからです。
一見、指を変えていく方が難しいように感じるかもしれませんが、慣れれば確実にこちらの方が正確に、素早く同音連打を弾く事ができるので、上達を目指して頑張ってみて下さい。
さて、それでは代表的な同音連打の弾き方を2種類紹介していきます。
どちらの場合も、「321321」の順、すなわち「中指、人差し指、親指」の順番で弾きます。
1つ目は、指を内側に巻き込むように弾く、同音連打の弾き方です。
ピアノを弾く時の正しい手の形のまま、指を内側に巻き込むように、鍵盤を手前に引っ掻くように弾いてみましょう。
この時、手首は前後に動きます。
うまくいけば、力を抜いたまま、素早い同音連打を打つ事ができますよ。
同音連打の2つ目の弾き方は、手を横方向にスライドさせる弾き方です。
弾く音の上に手首を置き、右手ならば右側に、左手ならば左側に手をスライドして弾きます。
この時に、手首は前後に移動したりせず、真横に動かすようにしましょう。
2つの方法を紹介しましたが、どちらが良い、どちらが悪いというわけではありません。
自分に合っている方を選びましょう。
3.同音連打の練習方法
同音連打は正直、飛躍的に上達するような特別な練習方法はありません。
正しい手の形、正しい指の動きで弾く方法を身につけ、ひたすら練習します。
しかしながら、やはりピアノの基本的な練習と変わらず、最初はゆっくりのテンポでしっかり弾き、少しずつ少しずつテンポを上げていきましょう。
コツとしては、とにかく力を抜く事です。
同音連打では、力めば力むほど手がこわばり動かなくなってしまいます。
手や腕の力がしっかりと抜けている事を確認しながら、弾いてみて下さい。
きっと弾けるようになりますよ。