ピアノで細かいパッセージの練習法
難しい曲ほど、たくさん出てくる細かいパッセージ。
うまく弾ければかっこいいですが、少し詰まったり、転んだりするだけで、台無しになってしまいますよね。
そんな細かいパッセージのピアノの練習法を、ここでは紹介していきたいと思います。
1.ゆっくりから速く
ピアノで細かいパッセージを練習する時にやってしまいがちなのが、最初から目標のテンポで練習することです。
細かいパッセージというのは、他の部分より多くの音符を弾かなければならないのですから、速くなるのは当然です。
ですが、速いテンポで練習しても、絶対にきれいに細かいパッセージを弾くことはできません。
なんとなく引っかからずに弾けるようになっても、実際に聞いてみると、転んでいたり、なんだか雑に聞こえたりします。
当然と言えば当然のことです。
ゆっくりで弾けないものを、速く弾けるはずがありません。
しかし、つい原曲のイメージに近づけたくて、速いテンポで練習してしまう人が多いのも事実です。
気持ちはとてもよく分かります。
けれど、そこをぐっと抑えて、ゆっくりと練習してみてください。
最初は、これでもかというくらい、ゆっくり弾いて良いです。
1音1音丁寧に、はっきりと弾きましょう。
メトロノームがあるのならば、使って練習すると正確です。
そして徐々に徐々にテンポを上げていきましょう。
ゆっくり何回も練習することによって、少しずつ指が形を覚えていきます。
遠回りに感じるかもしれませんが、「急がば回れ」。
ゆっくり弾いた分だけ、細かいパッセージが、速く、きれいに弾けるようになるはずです。
焦らずじっくりと練習してみて下さい。
2.音量、タッチを変えて
「ゆっくりから速く」。
先程述べたように、これがピアノで細かいパッセージを練習するうえで上達するコツです。
しかし、ゆっくりから徐々に速くしていても、どうしてもこの速さでは弾けない、というテンポが出てきます。
そこで、やってほしいのが、音量とタッチを変えた練習です。
例えば、全ての音をフォルテで弾く、全ての音をスタッカートで弾く、という練習です。
この時に注意してほしいことが、やはりこれも「ゆっくりから速く」練習していくことです。
1音1音はっきりと、ひっかからずに弾けるテンポから始めましょう。
そして、少しずつテンポを上げていってください。
ある程度のテンポまで弾けるようになったら、普通の弾き方に戻しましょう。
全ての音をフォルテやスタッカートで弾くには、指の筋力と集中力が必要です。
そのような練習をした後に、普通の弾き方に戻すと、驚くほど指が動きやすくなっていると思います。
これもまた、地道な練習ですが、やればやった分だけ上達します。
細かいパッセージはなんとなく弾くのではなく、「きれいに」弾くことが大切です。
曲全体のイメージを雑なものにしない為にも、是非試してみて下さい。