ツェルニーを使ったピアノの基礎練習
ピアノで難しい曲を弾きたいのならば、必ず欠かせない基礎練習。
そんな基礎練習のための練習曲として、ツェルニーはとても有名ですよね。
練習曲ならばバイエルやハノンなどもありますが、それらと比べてどんな特徴があるのか、また、どのように活用していけばよいかを紹介していこうと思います。
1.ツェルニー練習曲の特徴
ツェルニーの練習曲には、「ツェルニー練習曲100番」「ツェルニー8小節の練習曲」などありますが、やはり1番有名なのは、「ツェルニー練習曲30番」「ツェルニー練習曲40番」「ツェルニー練習曲50番」でしょうか。
「30番」「40番」「50番」の順で難しくなっていき、50番まで行くと、音大生レベルになってきます。
バイエルの後の練習曲として使われることが多く、「50番」までしっかりと終えれば、超上級者向けの曲が弾けるまで、上達するでしょう。
同じく練習曲として有名なものに「ハノン」もありますが、難易度としては「30番」「40番」辺りです。
しかしながら、「ツェルニー」と「ハノン」には弱冠の性質の違いがあります。
音大生や時間のある方ならば兼用していただければ良いですが、趣味などでやっている方は、少し考える必要があるでしょう。
算数の問題に例えるのならば、「ハノン」は計算ドリル、「ツェルニー」は文章問題と言えるかもしれません。
「ハノン」は1曲ごとに1つのテクニックをひたすら繰り返します。
ちょうど、計算ドリルの「足し算の筆算」「あまりのある割り算」といった感じです。
一方「ツェルニー」は、もう少し音楽的で、1曲の中で使われるテクニックを大まかに決めつつも、自由度の高い構成となっています。
文章問題で言えば、「足し算の筆算が出てくる問題」といった感じです。
どちらが良い悪い、簡単難しい、というわけではありません。
例えば、音楽にそれなりに詳しく、自分に必要な技術が分かっているような方ならば「ハノン」を、あまり専門用語は分からない、楽しく基礎力を伸ばしたい方ならば「ツェルニー」を使うのが良いでしょう。
自分のスタイルによって使い分けてみて下さい。
2.ツェルニーを使ったピアノの練習法
「ツェルニーのピアノの練習法」と言っても、基本は他の曲を弾く時と一緒です。
片手ずつで一通り弾いた後、両手で通します。
その後、強弱やペダルをつけてみましょう。
重要なのはテンポです。
練習曲なので、それなりのテンポで弾かなければ意味がありません。
できるだけ指定されたテンポで弾けるよう、練習しましょう。
弾けない場合は、1度片手ずつ弾いてみる、リズムを変えて弾いてみるなど、工夫してみて下さい。
また、テンポ通りに弾こうとして、不明瞭な音や雑な弾き方にならないようにも、注意しましょう。
しかしながら、やはり上達するコツは「継続すること」です。
あまりこだわりすぎず、適度な所で進めて、挫折しないようにするのも大切です。