ピアノの練習法で忘れてはならないこと
私は高校生の時までピアノを習い、今でも自分でいろいろな曲を練習しています。いろんな練習法がありますが、やはり基本は焦らずゆっくり弾いてみることだと思います。
ピアノを習ってきた思い出の中で一番記憶に残っているのが、ショパンの『幻想即興曲』です。この曲はレコードやコンサートで聴くととてつもなく速く、どうやって弾いているのかよく分からない曲です。
先生から弾くようにいわれた時は正直無理だろうと思いました。右手と左手の弾き方がずれている部分が多く、どうしてもレコードのイメージが頭に先行していて困ってしまいました。
この曲の練習法は、やはりまずはゆっくり、とってもゆっくり弾いてみることでした。4小節、8小節単位で止めて、慌てて次に行こうとしないようにしました。
ゆっくり弾いているととても下手な気分になってきたりしてかなり辛抱がいりますが、そこはとにかく我慢です。
ゆっくり弾いてみると、左手と右手の合わせ方が少しずつ分かってきます。『幻想即興曲』の場合も、早送りのレコードの速度を落として聞いてみるのに似ていて、左手と右手の音が互い違いにワンテンポずつずれているのが分かるんです。
そこを指に覚え込ませる感じであえてゆっくりずらしながら何度も何度も繰り返して練習です。
私はこれをピアノの発表会で弾かなくてはいけなかったので、聞き映えのする練習法も必要でした。それはメリハリをしっかりつけることです。
強弱、アクセント、テンポを速めたり遅くしたり…そこは先生にかなりいろんな指導をしていただきました。ショパンの曲はかなり思い切りのよさみたいなものも必要でした。
初めは超ゆっくりショパン..でしたが、3か月練習してだんだん速く弾けるようになっていきました。レコードほどでは無いですが、あの複雑な曲を間違えずに発表会で無事弾くことが出来ました。
難しいな〜と思う時はとにかく焦らずゆっくりと練習する。小さく分解して弾いてみる。なんだか、人生の大変な時とも似ています。