子供の指とピアノ
ピアノはヴァイオリンなどと違って、大人も子供も同じ大きい楽器を使うため、子供には指の力や手の大きさの面で少し辛いですよね。
今回は、「子供の指とピアノ」について考え、練習の際に注意するとよいことなども書いていこうと思います。
1.弱さを克服するには
子供の指は小さく、弱いです。
その弱い指でピアノを弾くと、上から叩いて弾くような弾き方になりやすいです。
本来は指を下ろして、腕の重さを鍵盤に乗せて、指で支えるのですが、その支えも指の弱さゆえに、くずれがちです。
指を上下に動かす→指で支えること。
練習のときに注意していただきたいのが、この過程です。
正しい弾き方を身につけられれば、だんだん子供の成長とともに弱さもなくなり、上達していくでしょう。
それまで、辛抱強く、続けていくことが大切です。
2.小ささを克服するには
年齢と成長にもよりますが、ピアノを始めたばかりの幼稚園児の子の手を見ると、本当に小さくて、小さい手で大きい楽器を相手に頑張って弾いているなぁと感心します。
ピアノを習っていれば手が大きくなる、というわけではありませんので、手の大きさは成長以外でどうすることもできないのですが、練習の前にするとよいことが1つあります。
それは、ストレッチです。
体操などを習っていると体のストレッチは必ずやると思いますが、ピアノでも、手のストレッチをやってみましょう。
大きさが足りなくても、よく開く手になれば、ピアノには有利です。
ストレッチのやり方ですが、片手のそれぞれの指の間(親指と人差し指の間、人差し指と中指の間、中指と薬指の間、薬指と小指の間)に、順番にもう片方の手を入れて、ぐいっと開いていきます。
親指と人差し指の間は、親指が外側へ開くように、親指をひっぱります。
あとは親指と小指も開くように、先ほどの方法で開いていきます。
指と指の間が開くようになれば、開かない場合よりも、よく動くことにもつながります。
ぜひ試してみてください。
3.座る場所を変える
もう1つ注意するとよいことは、座る場所と、椅子の位置です。
子供はすごくピアノに近づいて弾く傾向にありますが、あまり近くては、指は動かせても、腕が自由に使えるようにはなりません。
ピアノを弾く上で、指を動かすことと腕の動きとの関係とは、切っても切り離せません。
ぜひ椅子の位置と座る場所をピアノに近づけすぎていないか、横から見てみてください。
良い位置の目安は、横から見たときに、肘が直角よりも少し開いているくらいがちょうど良いです。
子供の小さい手でもなるべく弾きやすくなるよう、これらのことに注意してみてください。
以前より上達できるとよいですね。