子供のピアノを弾く時の正しい姿勢
子供がピアノを弾く時にどんな姿勢で弾いているかは、子供がピアノを弾く上でとても大切なことです。
ピアノのレッスンで、先生に注意されてその時はきれいな姿勢に直っていても、家でピアノを弾いている時や、次回ピアノのレッスンに来たとき、または、疲れているときなど、姿勢が悪くなってしまっていることもあります。
今回は「子供のピアノを弾く時の正しい姿勢」についてです。
1.ピアノの椅子について
ピアノの椅子の位置や高さ、椅子にどのように座るのかについて説明します。
ピアノは椅子に座って弾くものなので、ピアノに対する椅子の位置や椅子の高さ、そして子供がどのように椅子に座ったら良いかという事も大切なことです。
1.ピアノの椅子の位置と高さ
子供がピアノを弾くのに適したピアノに対して椅子を置く位置と、椅子の高さについてです
勉強する時の、勉強机に対しての椅子の位置、ごはんを食べるときのテーブルに対しての椅子の位置、椅子を置く位置は、何をするかに対してそれがしやすい位置というのがあります。
ピアノももちろん、ピアノを弾くのに弾きやすい、ピアノを弾くのに適した椅子の位置があります。
ピアノに近すぎず、遠すぎず、ピアノを弾く為に曲げた腕が窮屈にならない位置に椅子を置きます。
ピアノの一番手前の端から子供のお腹まで20センチから25センチくらい(正確にこの数字ではなく、人により多少違います)の感じで、目線を下に下すと自分の足(靴を履く部分のこと)が見えるくらいです。
勉強をしたり、ものを書いたりする時の机に対しての椅子の位置より、ピアノを弾く時のピアノに対しての椅子の位置の方が離れているので、ピアノを習い始めたばかりの子供は、椅子がピアノから離れすぎに感じるようです。
椅子の高さは、ピアノを弾こうと曲げた腕がピアノの鍵盤と同じ高さになるくらいがちょうどよい高さです。
椅子の位置によって、高さによって、子供の姿勢や弾き方が変わってしまいますので、高すぎても、低すぎても、また椅子がピアノに近すぎても、離れすぎていても良くありません。
小さな子供さんは、ピアノの先生や、お家の方に気をつけて調節してもらって下さい。
2.ピアノの椅子の座り方
ピアノの椅子にどのように座るのが良いのかについてです。
ピアノの椅子の座り方は、普通に椅子に座るように、深く腰掛けるのではなく、椅子の座面の半分の場所にお尻が来て、座面の半分より前に座っているようにして下さい。
足は、床にしっかりついているのが良いです。
子供で、足が床につかない場合は、ピアノの足台を使うか、足台がなければ、ペダルは踏めませんが雑誌を重ねたものを足元に置いて足が下につくようにしましょう。
また、椅子の背もたれにもたれてしまっては、ピアノを弾くのに上半身が使えず、音に重みをのせて弾く事が出来ないので、背もたれにもたれてはいけません。
椅子の座り方によっても、子供の姿勢は変わってしまいますので気をつけましょう。
2.自分の姿勢と重心
椅子に座った後の、自分の姿勢について、そして重心を意識することについてです。
椅子の位置、高さ、そして座り方が正しく出来たら、座った後、自分の重心を意識してみて下さい。
自分の体の中のどこにドスンと重たい「重り」を置くかです。
もしも、「重り」がなかったら、強い音を弾いた時、速い動きをした時など、自分の体がグラグラしてしまいます。
例えば、魚釣りで、大きな魚がかかった時、竿をもって魚を釣っている人がドンと構えていたら、しっかり竿を操れますが、フラフラしていたら魚の方に反対に引っ張られてしまいます。
ピアノも同じで、たくさんの音を弾く指や腕、上半身の動きを支えるための、本体の部分(胴の部分)はドンと構えていなければなりません。
その為、椅子に座ったら、体をまっすぐの姿勢にして重心を胴の下の方、おへその辺りにまで、腹筋でグッと下げるようにして下さい。
子供のうちに、ピアノを弾く時は、重心を意識するようにしておくと、上達してきて曲が難しくなってきた時にもしっかり重心で支えて、演奏することが出来ます。
曲を弾いているうちに、感情が入ってまっすぐにしていた姿勢が多少揺れてしまっても、重心が下の方でドスンと支えていれば大丈夫です。
ピアノ初心者の子供のうちから、正しい姿勢、そして自分の重心を意識する事に気をつけて下さい。