初心者のピアノ曲「エリーゼのために」

印象的なメロディーが有名な、ベートーヴェン作曲の「エリーゼのために」。

CMやお店のBGMなどで1度は聴いたことがあるのではないでしょうか。

とても有名な曲ですが、初級~中級レベルで、ピアノを始めて1,2年ほどの初心者の方にぴったりです。

上達のしるしとして、皆が知っている1曲をレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。


1.「 エリーゼのために」ついて

1810年ベートーヴェンに作曲されたこの曲は、初心者でも弾けるポピュラーな曲として、人気を博しています。

印象的なメロディーを基調に置きつつも、その間に様々な曲調や雰囲気が散りばめられた、非常によく考えられた曲です。

題名にある「エリーゼ」という名の女性がベートーヴェンの知人に居なかったことから、誰に捧げられた曲なのか、未だに明らかにされていません。

一説では、ベートーヴェンをめぐる女性の1人、テレーゼ・マルファッティの「テレーゼ」と「エリーゼ」が読み違えられたのでは、と言われています。

しかしながら、誰の為に書かれた曲にせよ、この曲が皆から愛される有名曲だという事に変わりはないでしょう。


1.初心者が「エリーゼのために」を ピアノで弾くにあたって

さて、先ほどから「エリーゼのために」は初級レベル、初心者でも弾けるピアノ曲、と言っていますが、決して簡単で、楽に弾ける曲という意味ではありません。

基本を踏まえたうえで、しっかりと弾きこなしましょう。


1.メインのメロディー

何と言っても、この曲で1番大切で印象深いメインのメロディー。

ここがきちんと弾けていなくては、話になりません。

一見単純なパートですが、音域が広く、基礎ができていなければ難しいです。

強弱も細かくついているので、丁寧に、きれいに弾きましょう。


2.最初の山場

メインのメロディを弾き終えた後、最初の曲調の変化がやってきます。

テンポが上がり、明るく軽やかなメロディーが流れるのです。

ここでポイントとなるのは、間に入ってくる32分音符です。

場所によっては、更に装飾音符まで付いてきます。

この部分は、流れを切らずに、きれいに入れるのがとても難しいです。

しかしながら、非常に大切で、この部分がきれいに入るか入らないかで、このパートの感じが決まると言ってもよいでしょう。

おざなりにせず、きちんと弾きましょう。


3.2つ目の山場

1つ目の山場を越え、もう1度メインのメロディーを弾くと、次にはこの曲の中で最も激しく、重いパートがやってきいます。

最初は左手の連打と右手の複雑な和音、最後には右手の細かな音階が最後のメインメロディーへといざないます。

あまりたくさんの曲を弾いていない方は、左手で同音連打を弾くことに戸惑うでしょう。

同音連打の弾き方には、指を巻き込みながら弾く、手首を平行に移動させながら弾く、など何通りか方法があります。

自分に合った方法を選んでみましょう。

また、右手の細かな音階は、どこかの音が飛び出したりせず、平たんに、それでいて全体では強弱がつくように弾かなければなりません。

最初は全て同じ音量で平たんに弾けるよう練習し、その後、全体の強弱をつけていきましょう。

最後のメインのメロディに自然につながるよう、弾けるといいですね。

「エリーゼのために」は単純でありながらも、奥の深いピアノ曲です。

技術的にも表現的にも大きく上達できる曲なので、是非初心者の方も挑戦してみて下さい。

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