ピアノ初心者のためのバイエルの特徴と活用法
ピアノ初心者向けの教材はたくさんありますが、その中でも一番有名な「バイエル」を使った、「ピアノ初心者のためのバイエルの特徴と活用法」をご紹介したいと思います。
1.特徴
まず始めに、他の教材と比べながら、バイエルの特徴からお話したいと思います。
1.右手のみから始まる
バイエルでは、まず右手だけの練習がたくさんあります。
もちろん他の教材でも右手からなのですが、右手の1と2の指が弾けるようになると左手の1と2、その次は左右の3を含めて、などといったように、左右少しずつ進めていくものが多い中、バイエルはまず右手だけの1~5の指を弾けるようにします。
どの教材を選んだとしても、最終的にはこのような初心者用の教材が終わる頃にはだいたい同じくらいの力がつくものですから、どちらがすごく良い、悪い、というわけでもないですが、左手も早く弾いてみたい!という方には、少し忍耐が必要かもしれません。
2.ト音記号の曲がたくさん
そしてもう一つの特徴ですが、バイエルでは、右手が真ん中ではなく、もうひとつ高いドの音域から使い始めます。
そして左手は真ん中のドの音域を使います。
他の教材では、右手は真ん中のドから、左手はそれより下のドの音域から始まるものが多いです。
要するに、バイエルでは初めのうちは両手とも高い音域=ト音記号で書かれる音を弾き、他の教材では右手はト音記号、左手はヘ音記号というように、違う楽譜を同時に読みます。
バイエルでも最終的には右手はト音記号、左手はヘ音記号の楽譜になるのですが、何十曲もト音記号のみで進んだ後のため、途中で出てきたヘ音記号の左手に、初心者には少し戸惑いやすいかもませんね。
このような違いもありますが、どの教材を選んだとしても、特定の音域の楽譜を読むのが苦手にならないよう、色んな教材を併用していくことで、幅広く練習し、上達してくださいね。
2.活用法
次にバイエルの活用法ですが、バイエルは無題の曲が多く、歌のような曲もあまりありませんので、指を動かすための準備運動のような練習曲として使うと良いかもしれません。
しっかりと5本指が動くようにバイエルから練習を始めて、そしてその後で他に弾きたい曲や曲集を練習していくと、曲の上達も早くなりますよね。
ピアノを習うのが子供の場合は特に、バイエルだけですと、飽きてしまいがちです。
今はいろんなピアノの楽譜が出版されていますので、ピアノの先生と相談しながら、バイエルを活用できると良いですね。