ピアノで指を独立させるには?
ピアノを弾くにあたって、指を独立させる事は大切です。
指を独立させる事の重要性と、その方法をお話します。
1.ピアノで指を独立させる事の重要性
そもそも、ピアノにおける「指が独立している」とはどういう意味なのでしょうか。
例えば、全ての指を伸ばした状態から、薬指だけを折り曲げようとしてみて下さい。
中指や小指も一緒に動いてはしまいませんか。
これは、「指が独立していない」と言います。
ですから、「指が独立している」とは、全ての指を伸ばした状態から薬指や小指のみを曲げても、周りの指が一緒に曲がらない場合を指します。
人間の中指と薬指と小指は、腱同士が繋がっているため、それぞれを動かすのは難しいです。
しかしながら、ピアノを弾いている時は、それらがばらばらに動かないときれいに弾く事ができません。
よって、指同士がそれぞれ動かせる事、すなわち「指を独立させる」事が必要となるのです。
2.指を独立させるための練習
人間は生まれつき、中指と薬指と小指が独立していません。
これらを独立させようと思ったら、練習は必ず必要になります。
しかしながら、指の独立性は、指の腱の構造が原因です。
無理矢理独立させようとすれば、腱を痛めて、指が痛くなってしまいます。
焦らずに、根気良く練習しましょう。
練習としては、やはり練習曲を使うのが1番です。
特にハノンの最初の方には、指の独立のためのピアノの練習がたくさんあります。
特に薬指と小指は、生まれつき力の弱い指となります。
独立させるためにも、指を強くさせるためにも、特に丁寧に練習しましょう。
これらが改善されると、ぐっと上達しますよ。
3.指の独立度の確認方法
指の独立の具合は、左右の手や指によって変わってきます。
その確認法として、トリルを弾いてみるのが有効です。
中指と薬指のトリル、薬指と小指のトリルを左手と右手で弾いてみて下さい。
トリルの速さにばらつきはありませんか。
動かしにくい、トリルの速度が遅いと思った指の間は、独立していないと思ってください。
ハノンはものによっては、どの指のための練習か表示されています。
自分の苦手な指が練習できる練習曲を重点的に弾くと、上達が速くなりますよ。
ここで、注意して欲しいのは、指が痛くなるほど弾かない事です。
前にも述べたように、指の独立性や指の強さは生まれつきのものです。
量をこなせば、短期間で改善されるわけではありません。
ちょうど体の硬い人が、1日の柔軟で体が軟らかくならないのと同じです。
無理をせずに、少しずつほぐしていきましょう。