指の瞬発力が物言うピアノテクニック「跳躍」
音が大きく飛ぶ「跳躍」。
素早く指を動かし、正確に音を捕らえる瞬発力が必要なります。
そんな跳躍の練習法やコツを紹介します。
1.跳躍の練習法
1.跳躍の2音を取り出しましょう
まずは跳躍する前後の2音を取り出して練習します。
その2音だけを、ひたすら練習しましょう。
最初はゆっくり音の感覚をつかみながら、丁寧に弾きます。
この時、鍵盤の中心をしっかり捕らえるようにしましょう。
そして少しずつテンポを上げていき、最終的には本来の倍くらいのテンポまで弾けるようになると良いです。
元のテンポに戻した時に、驚くほど弾きやすくなっていますよ。
2.目をつぶって弾きましょう
跳躍において大切なのは、感覚をよく覚えこむ事です。
そこで、目をつぶっても弾けるようにしましょう。
たとえ指に瞬発力があっても、ピアノの鍵盤がしっかりと捕らえられなければ意味がありません。
また、難曲になれば視界の外にある音を捕らえなければならない事もあります。
この時こそ本当に、感覚だけで音をつかむしかありません。
また、跳躍以外でもピアノの鍵盤の感覚を指が覚えている事は大切な事です。
難しいと思うかもしれませんが、頑張って練習してみましょう。
3.自分の弾き方の癖を見つけましょう
なかなか跳躍がうまくいかない場合は、跳躍がどちら側にずれているか観察してみましょう。
跳躍が失敗する時は、いつも同じ方向に音を外している事が多いです。
右側に外す事が多いのならば左側に寄せるつもりで、左側に外す事が多いのならば右側に寄せるイメージで弾いてみましょう。
和音の跳躍ならば、いつも外す音があるはずですので、その音だけ取り出して練習してみるというのも良いですね。
反復練習だけでうまくならない時は、よく考えながら練習してみましょう。
考えながら練習する事は練習の質を上げ、上達を速めるので、どんな練習でも大事ですよ。
2.跳躍のコツ
跳躍を弾く時のコツとして、跳躍の直前に弾いた時の反動を利用するというものがあります。
あまり意識した事がない人には分かりにくいかもしれませんが、鍵盤を押した際の反動というのは、跳躍する時やフォルテを弾く時など様々な場面で利用されています。
物理の授業などで、「作用反作用の力」というものを習った事はないでしょうか。
これは、物体を押した時は、押した方にも押した方向と反対の力が加わるという現象です。
すなわち、鍵盤に下方向へ力を加えると、鍵盤から上方向に力が加えられるという意味です。
この力を利用すれば、楽に次の音に移動する事ができます。
鍵盤を押した時の反動を意識できるようになると、指の瞬発力や、ピアノの上達度が上がりますよ。