ピアノ楽譜の指番号の読み方や変え方
ピアノ楽譜を読んでいる時に、「指番号がなくて困った」「楽譜に書いてある指番号では弾きにくい」などと悩んだ事はありませんか。
今回は、そんなピアノ楽譜の指番号に関するあれこれをお話します。
1.指番号は守るべきなのか
ピアノ楽譜の指番号の読み方は、親指が「1」、人差し指が「2」、中指が「3」、薬指が「4」、小指が「5」となります。
ですから、「3215」とかかれているのならば、「中指、人差し指、親指、小指」というように読みます。
ピアノ楽譜の指番号の読み方は、最初に覚えてしまって下さい。
楽譜には基本的に、弾きやすいように番号がふられているので、最初はそれに従って弾くのが良いでしょう。
しかし、「弾きやすい指番号」というのは人それぞれで異なります。
手の大きさや指の長さは皆違うのですから、当たり前とも言えるでしょう。
さらに、実は指番号というのは楽譜によって異なります。
同じ曲でも、出版社によって指番号が変わるというのはよくありますし、同じ出版社でも発行年が違えば変わっているかもしれません。
指番号というのはそれほど曖昧なものなのです。
ですから、必ずしも楽譜にある指番号を守る必要はありません。
弾きにくいと感じたら、変えてしまいましょう。
しかしながら、その中でも指番号を極力守ったほうが良いものもあります。
それは「練習曲」です。
練習曲の場合は、弾きにくい指番号だとしても、テクニックを上達させるためにそのような指番号にした場合が多いです。
練習曲に限り、指番号は変えないようにしましょう。
2.指番号の変え方
1.トリル
指番号で変える事が多いのはトリルです。
トリルにはよく指番号が書いてますが、特にトリルは人によって弾きやすい指番号が変わります。
また、指番号を変えても前後に影響を与える事は少ないので、弾きにくいならば変えてしまいましょう。
一般的に人差し指と中指や、親指と中指が弾きやすいと思いますよ。
2.和音
和音も人によって、弾きやすい番号が変わります。
人それぞれ、指の長さや広がりやすさが違いますからね。
基本的に何パターンか弾いてみて、自分の最も弾きやすい弾き方を選びましょう。
薬指や小指の黒鍵は当たりにくいです。
よく吟味するようにしましょう。
また、和音を弾く時のちょっとしたテクニックとして、片方の和音の一部をもう片方の手で弾く方法があります。
例えば、左手の和音の1番上の音を、右手の和音の1番下の音として弾くなどです。
弾きにくい和音で使ってみて下さい。
届かないと思った和音も、弾けるようになるかもしれませんよ。
3.他の音楽記号を考慮しましょう
指番号を変える時に注意して欲しいのは、他の音楽記号を考慮するという事です。
例えば、音をつなげなければいけないところで切ってしまったり、フォルテ音で小指をもってきたりしては、楽譜の指示通りに弾く事が難しいでしょう。
音をつなげる所では変え指を、フォルテの音には薬指や中指を持ってくるようにするのが一般的です。
自分の弾きやすさだけを追究せず、楽譜の指示を守った上で、変更するようにしましょう。
ピアノ楽譜を読む時に、指番号を吟味する事はとても大切です。
たかが指番号と侮らず、譜読みの段階できっちり考える事が、上達への近道と言えるでしょう。