ピアノ初心者が譜面を見ながら弾けない理由
ピアノ初心者の方で、譜面を見ながらピアノを弾くことができないという方を、たまに見かけます。
その理由は何なのか、克服するにはどうすれば良いのかを紹介したいと思います。
1.ピアノ初心者が譜面を見ながら弾けない理由
ピアノ初心者の方で、どうしてピアノ経験者は譜面を見ながら正しい鍵盤を叩けるのか、疑問に思ったことがあるでしょう。
経験者から見ると当たり前なのですが、ピアノ初心者、特に大人になってから始めた人には、理解しにくいと思います。
理由としては以下の理由があります。
1つ目は、ピアノ経験者は、鍵盤の位置をある程度覚えているからです。
長く続けている人ほど、鍵盤の大体の位置を身につけています。
プロになると、目をつぶっても弾けるかもしれませんね。
そのため、譜面を見ながら弾いても、大体の音がつかめるのです。
2つ目の理由は、ピアノの弾き方にあります。
これもまた、結局は経験によるものなのですが、ピアノ経験者は手の動かし方、指の回し方がうまいです。
楽譜を見ながら、次の和音に移る時はどうすれば最小限の動きで移動できるか判断し、無駄に動いたり指を離したりしません。
それに対して、初心者の方は、1音弾くたびに指を離したり、置くべき場所を行き過ぎてしまったりと、無駄な動きが多いです。
そのため、鍵盤を見ながらでないと弾けないのです。
そして3つ目の理由としては、楽譜を見る速度があります。
経験者の方は、楽譜を読む速度が速いです。
例えば、ぱっと和音を見た時に、すぐに大体の音と手の形を予測でき、鍵盤を見て調整することができます。
ですから、譜面を読みながらも、その合間合間に鍵盤を素早く見て、また楽譜を見るというようなことも可能なのです。
以上の3つのように、経験者が譜面を見ながら弾ける理由は、最終的には経験よるところが大きいです。
よって、長く弾いていれば、必ずいつかは譜面を見ながら弾くことができるようになります。
しかしながら、そうなるためにもいくつか注意点があるので、参考にしてください。
2.譜面を見ながら弾けるようになるために
結局のところ、たくさんの曲を弾いていけば、譜面を見ながら弾けるようになるのですが、初心者がやってしまいがちなあることをやってしまうと、うまく上達しなくなってしまいます。
それは、楽譜を完全に覚えてしまうことです。
パッと聞くと、特にかまわないのではと思いますが、実はこれが落とし穴なのです。
初心者で譜面を見ながら弾けない人は、曲を弾くために暗譜してしまおうと思います。
暗譜する能力は大切なのですが、暗譜してしまうと、すべて鍵盤を見ながら弾くことになってしまいます。
これを全ての練習で行っていると、鍵盤の感覚や、和音を一瞬でつかむ能力がつかなくなってしまうのです。
楽譜を見ながら弾く力は、ピアノを続けていくのならば身につけなければならない能力です。
その能力を身につける為にも、全ての曲を暗譜はしないようにしましょう。
それだけを意識して、とにかくたくさんの曲を弾いていけば、いつの間にか弾けるようになっていると思いますよ。