ピアノ初心者におすすめの練習法

ピアノの初心者にとって、基礎練習ほどつまらなく感じるものはありませんが、基礎練習ほど大切なものがないのも、事実です。

どうせやらなければならないのなら、少しでも楽しくできるほうがいいですよね。

私流の「ピアノ初心者におすすめの練習法」をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。


1.つまらなくない基礎練習のために

基礎練習はなぜつまらなく感じるのでしょうか。

人がつまらなさを感じるのは、心理学では、自己表現ができず、本来の自分らしさから遠のいているような気がするからだといわれています。

ということであれば、基礎練習と自己表現をつなげて、自分らしくしてしまえばよい、ということになります。


1.ゴールから逆算して必要な基礎練習を決める

弾きたい曲があるなら、その曲を弾くための技術(例えばアルペジオやオクターブ奏法、トリルなど)が不足していると思えば、教本の中でそれらを習得することに特化した練習曲を選んで練習すると、目的がはっきりしているので嫌になることがありません。

初心者だからといって、無目的にピアノの教本の1番から順番に練習する必要はないのです。

教本に練習させられるのではなく、教本を自分らしく活用してみましょう。


2.想像力を働かせる

ハノンは初心者や上級者にかかわらず、指の筋力を均等にするための優れたピアノ教本ですが、同じ型の繰り返しながら、あがってさがっておしまい、という無味乾燥な練習曲ばかりが並んでいます。

こういう練習は、いかに速く弾けるかということばかり考えてしまいがちですが、指の力を均等にするためには、速く弾けるよりも、遅くても正確に左右そろって弾けることのほうがよほど重要なのです。

それが、つまらないんですよね。でも、ちょっとしたことでとても面白い曲になったりするのです。

例えば、楽譜が山を横からみた図で、あなたの手は登山家、曲の一番低い音が山麓で、一番高い音が山の頂上だと考えてください。

登りやすいなだらかな山道(曲)もあれば、絶壁を一瞬で登ったり転げ落ちたりする道もあります。

それを登山家はどんな気持ちで登っているでしょうか。頂上に着いたときはどんな気分でしょうか。下山する時や、山麓にたどり着いたときはどうでしょうか。

そういうストーリーを1曲の中のイメージとして持ちながら弾いてみると、ここはジャンプするから強くしてみようとか、ここはころころと転がっていくような感じでとか、ここは川から飛び出ている石を飛び移るような感じでとか、いろいろな表現をしたくなってくるものです。

あるいは、登山家ではなく、象が登ったらどうだろう。ゆっくり、力強く弾いてみるといいかもしれない。

象じゃなくて、「像」が走って登ったとしたらどうだろうかと、冗談のようなことを考えて表現してみることもできます。


2.まとめ

つまらないのは、自分らしさから遠ざかっているためですので、つまらない基礎練習を、つまらなくない基礎練習にするためには、自分が必要としている基礎練習を選ぶこと、また、曲ごとに想像力を働かせてストーリーを考えて、それを自分なりに表現してみることでした。

想像力を働かせることは右脳の活性化にもつながり、ストレスの発散にもつながります。

つまらなくない基礎練習で、豊かなピアノライフを送ってくださいませ。

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