ピアノの練習をしない子供に親がしてはいけないこと

子供がピアノの練習をしない時、親としてどうしますか。

子供を叱って無理やりピアノを弾かせるでしょうか?

もう知らないと、放っておくでしょうか?

親として本当に困ってしまう、今回は「ピアノの練習をしない子供に親がしてはいけないこと」です。

1.ピアノを弾かない子供に親がしてしまう事

ピアノを弾かない子供に対して親がやってしまう主なものを3つお話します。

「子供が自分からピアノを習いたいと言ったのに」とか「子供のピアノが上達するようにと思って親も頑張っているのに」、とか、「先生に毎日練習するように言われているのに」とか、ピアノの練習しない子供に対し、親としては「何故ピアノの練習しないのか」と思うことは、当然だと思います。

けれども、そこでやってしまっては、ますます練習しなくなる、または、ピアノを嫌いになってしまう事があります。

1.子供を責めること

ピアノを練習しない子供に対して、親が責めてしまうことです。

「自分から、ピアノを習いたいと言ったのに、何故練習しないの」「そんなにピアノの練習が嫌ならやめれば?」「もう、ピアノの練習なんかしなくていい!」などのように、練習しない子供に対し、親だって腹が立ってしまいますし、こういう言葉を言って、子供を責めてしまうと思います。

このような言葉を言われれば、子供だって嫌な気持ちになり、ほんの少しだけでもあった「ピアノの練習しないと・・・」という気持ちさえ消えてしまうでしょう。

また、売り言葉に買い言葉のように「じゃあピアノやめる」となってしまうこともあります。

大人でもそうですが、始めは楽しかったし興味もあったけれど、だんだん面倒になってきたことを自ら「さあ、頑張ろう」と奮起させるのはなかなか難しいですね。

ましてや、今の子供はいろいろと忙しい中、楽しいこと、やりたいこともたくさんあって、どうしてもピアノの練習が後回しになってしまったりします。

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2.適当な条件を出すこと

適当な条件を出して、とりあえずピアノを練習させることです。

「とりあえず、その曲を10回弾いておきなさい、それから遊びに行きなさい」「何でもいいから、1回ずつ弾いてから、好きなことしてもいい」などのように、子供に言っていませんか。

これなら、しぶしぶでも子供は弾いているかもしれません。

でも、いやいやピアノを弾いているような練習や、頭は遊ぶことを考えながら指だけ勝手に動かしているような練習だと、それはとても上達するような練習ではありません。

もし曲に間違いがあるまま弾いている、また、正しくない弾き方で弾いていた場合、その弾き方で10回も練習してしまっては、正しくない弾き方を指に覚えこませることになってしまいます。

また、頭は違うことを考えながら指だけ動かして弾いているような練習だと、集中力など全くなく、練習しないほうがマシということもあります。

適当な条件を出して練習させるのは、「とりあえず、子供にピアノの練習をさせた」という親の自己満足ということになってしまいます。

ただ、「良い条件」だと効果がある場合もありますので、後の項目でお話します。

3.放っておくこと

もう何も言わず、放っておくことです。

「もう知りません」と、親としては、子供がピアノの練習をしないことは気にはなるけど、仕方ないから放っておくしかない…ということは、一番多いのではないでしょうか。

確かに、ピアノの先生の中には練習してこない子供が来たら「じゃあ、ここで練習しよう」とレッスン時間内で効率的に練習させて、「こういう練習したらいいよ」と練習メニューも作って、練習したくなるように楽しい曲を選んで・・・などのように頑張る先生もいます。(もちろん、練習してこないのならレッスン出来ないと叱って終わりの先生もいます)

ピアノの先生の方から見ると、子供はレッスンでは別に嫌がらずピアノを弾いているし、家でもう少しピアノを練習するようにお家の人に促してもらえたら、もっとピアノの楽しさがわかって上達出来るのに・・・と思うところです。

2.ピアノの練習をしない子供に、練習させる方法

では、どうしたら、練習しない子供がピアノを練習するようになるかを考えます。

子供がピアノを練習しないのは、ピアノの練習が面白くないというのが大きな理由ではないでしょうか。

ピアノを習い始めたころは、全くピアノが弾けない状態から、たとえ簡単な曲でも弾けるようになるのですから大きな進歩ですし、全然、音符の意味も分からないところから、簡単な楽譜でも読めるようになったら、すごく出来るようになったと感じます。

それに最初のうちは、ピアノの曲が簡単ですから、少し練習したらすぐに弾けるようになれるし、弾けるようになったら、お母さんも先生も「すごいね~」と褒めてくれます。

それが、だんだんピアノの曲も楽譜も難しくなるし、しっかり練習しないと弾けなくなるし、練習しても(練習が充分でないからなのですが)思うように弾けなくて注意されるし・・・など、だんだん面白くなくなってきます。

何より、そこまでやる気はなくなっているのに、ピアノの練習は、一人で難しい楽譜を読んだり、弾けない曲を何回も弾けるようになるまで繰り返して練習する事ですので、嫌だと思う気持ちはわかりますよね。

そこで、まず、「親もピアノを弾く」という方法です。

親が「勉強しなさい」と子供にいうより、親が一生懸命、勉強している姿を子供に見せていたら、子供も勉強する・・・という話を聞きませんか。

ピアノも同じで、親の方も、ピアノで何か好きな曲を弾いてみる、一生懸命練習してみると、子供は「お母さん、練習してる・・・」と、自分も練習を始めたり、「私の方が、上手いよ」なんて思わせたら、しめたもので、子供は親に負けないように必死にピアノを練習したりします。

また、「親が子供のピアノの練習に少し付き合ってみる」という方法もあります。

少しでいいので練習を見てやって、上手に弾けないところを「ここ弾けてない」というのでなく、「ここ難しそう・・・どうやって弾くの?こんなふうに出来るの?」などというように、子供に「出来るよ」とか「ここは、こう弾くんだよ」と解説させるように、話をしてみて下さい。親にやって見せようと子供が何回か必死に弾くので、すかさず「上手くなってきたね」とか、「わあ、2回で間違えずに弾けるようになった!」と褒めると、子供はやる気が出てきます。

それから、先ほどの「良い条件」を出して練習させる方法は、これも、親が見ていてくれたり、聴いていてくれたりすることでやる気を出すのですが、例えば、「ここの弾けていない箇所、5回だけ集中して弾いてみて。きれいに弾けたらピアノの練習を終わりにしていいよ」というような条件を出すと、「きれいに弾けるかどうかを親が聞いていること」そして、「きれいに弾けたら終われること」で子供が集中力を持って練習することが出来ます。

このように、親がピアノの練習に付き合ってやることで、子供がピアノの練習をやる気にさせることは出来ますが、これは、なかなかピアノの練習をしない子供が練習する「きっかけ」であって、その後、一人で勝手に練習出来るようになるわけではありません。

ただ、こんなふうに、親がきっかけをたくさん作ってやることで、子供はピアノが少しずつでも上達していき、それが親や先生に褒めらることにつながったり、自分でも上手に弾けるようになったと感じることが出来たりして、それがまた、練習するきっかけになる…というようにして、ピアノの練習の癖が付いたり、ピアノの楽しさを感じることが出来るようになっていくのだと思います。

いろいろな方法で子供がピアノを練習するきっかけを作ってあげてください。

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