演奏のための爪のケア|ピアノの弾き方
私が、ピアノを教えていたときのことですが、2人の生徒が、どのような弾き方をしているのか、爪の音をカチカチと立てながら、ピアノを弾いていました。
生徒の指やピアノの弾き方を見てみると、ひとりの生徒は、爪がとても伸びていて、その為、普通のピアノの弾き方よりかなり指を鍵盤に対して平べったくして弾いていて、それでも長い爪がピアノの鍵盤にカチカチと当たっていました。
もう一人の生徒は別に爪は伸びていませんでしたが、指をピアノの鍵盤に直角に立てて、ひっかくような指の形で弾いていました。
どちらの生徒も、爪について、弾き方について注意するところがありました。
そこで今回は、爪とピアノの弾き方、爪のケアのことをお話しします。
1爪とピアノの弾き方
爪がカチカチと音を立てないような弾き方や、爪の長さについてお話します。
ピアノを弾くのに、普段はあまり気にしていない人も多い爪ですが、ピアノを弾く上で、爪のことを考える事は大切です。
1.ピアノを弾く時の爪の長さ
ピアノを弾く時に弾きやすい爪の長さについてです。
先ほどの生徒の中の1人のように、爪がとても伸びていると、爪が邪魔になって正しい打鍵の仕方でピアノが弾けません。
ピアノを習う限り、オシャレで爪を伸ばすことや、ネイルを楽しむことなど、残念ながらとてもやりにくいので無理でしょう。
ピアノを弾きやすい爪の長さは、指の先より爪が出ないように切られていて、指の平の方から見ても爪は見えない・・・そのくらいの長さです。
指先と爪の長さをくらべると、爪が指先よりやや短いかほぼ同じくらい、ピアノの先生や、プロのピアニストなどは、指先の肉が爪より上に出ています。
爪が、短い方が良いといっても、爪を切りすぎてしまうと、痛くてピアノを弾くどころではなくなってしまうので、深爪や切りすぎには気をつけてくださいね。
2爪とピアノの弾き方
爪がカチカチと音を立ててしまうなど、良くない弾き方になってしまうのはどうしてか見ていきましょう。
先ほどの生徒の話で、爪が伸びていた方の生徒の弾き方の悪いところは、爪が邪魔になって、指がピアノの鍵盤に対し平たくなって、指先ではなく指の平の、それも指の第一関節の辺りまで使って、べたっとした弾き方で弾いていたことです。
そんな弾き方にもかかわらず、長い爪が鍵盤に当たって、カチカチと音を立てていたので、爪も短く切るように注意しました。
もう一人の生徒の弾き方の悪いところは、爪は伸びていなかったのですが、ピアノの鍵盤に対して指が直角どころか、それ以上に曲がって、まるで爪で弾いているかのような弾き方になっていたので、爪がカチカチと音を立てていたのです。
ピアノが弾きやすい指先の部分は、手をパーに開いた後、余分な力を抜き、開いた手が自然にしぼんだ形で鍵盤に手をのせた時に、鍵盤に当たる指先の部分が、弾きやすい指先の場所なのです。
ですから、爪が伸びていて変な弾き方になってしまったり、また反対に弾き方がおかしくて、爪が音を立ててしまったりする事の無いように、正しい弾き方でピアノを弾きましょう。
2.爪のケア
ピアノを弾く時の爪のケアについてです。
人によっては、爪切りで爪を切ると、先が二枚爪のように割れてしまったり、また、深爪になって指と爪の間に、小さい切り傷が出来てしまったり・・・いうこともあります。
指と爪の間に傷が出来ると、本当に痛くてピアノを弾くどころではありません。
二枚爪になる人は、爪やすりを使うなどして、爪を切るときは注意して切りましょう。
爪の上の部分だけでなく、爪の横の部分の「さかむけ」のような状態も、痛くて、ピアノが弾きにくいです。
冬場はクリームを塗るなど、指先の保護もピアノを弾く上では、大切ですね。