ジャズピアノ初心者がやるべきこと
ジャズでは、ピアノはイントロを任されたり、バッキングを担当したり、アドリブを入れたりと、色々なことを要求されます。
ジャズピアノをやってみたいと思っても、どこから始めたらいいのかわからないという人のために「ジャズピアノ初心者がやるべきこと」をまとめてみました。
1.ジャムセッション
スタンダードなどのピアノソロを採譜したものを一人で弾く場合を除いて、ジャズといえばたいていジャムセッションのことを指しています。
ジャムセッションとはドラムやピアノ、ベースなどのプレイヤーが集まって、即興演奏をすることをいいます。
ジャムとは、いわゆるイチゴジャムのジャムに由来しているらしく、セッションをするプレイヤーにとってsweetでexcellentなもの、という意味合いがあるようです。
このジャムセッションができるようになるためには、少なくともコード、バッキング、アドリブを身につけておかなければなりません。
2.コードネームとコード進行
コードネームに触れたことがない人にとっては、それを見ただけでは何を意味しているのかわからない、得体の知れないとても難しいもののように思えるものかもしれませんが、理屈を理解してしまえば非常に簡単で便利な記号です。
クラシックピアノでは、楽譜に書かれた音を間違えないように弾くことに重点を置きますが、ジャズピアノでは楽譜はコードネームだけ、というのが普通なので、コードネームを覚えることは初心者にとってとても重要な課題です。
コード進行とソロの順番を決めておき、あとはアドリブで…というのが基本で、そこからさらに、セッション中に他の楽器が打ち合わせていたコードの代理コードを弾き始めたら即座に対応できなければなりません。
そのため、コードネームとコート進行について勉強すること、そしてその感覚を身につけることが必要なのです。
3.バッキング
バッキングとはソロに対する伴奏のことですが、バッキングはピアノかギターの仕事です。
また、ピアノでソロを弾く時、右手のソロに対して、左手でバッキングをします。
バッキングはソロのフレーズの合間に合いの手のようなタイミングで、和音を短く弾くことが多いのですが、どのようなタイミングで、どのような音の配置で、和音構成音のうち、どの音を省略するかなどがわかるようにならなければなりません。
ジャズピアノの初心者にとって、特に楽譜に書かれたとおりに弾くことしか学んでこなかったクラシック出身者にとっては、カルチャーショックにも等しいことでしょうが、自分が弾いてみて弾きやすいように、気持ちのよいように弾いていい、といわれていると思って、いろいろ試してみるといいでしょう。
また、クラシックピアノは、必要な音を全て弾かなければなりませんが、セッションの場合はベースがベースラインを担当しますので、ピアノはベース音を弾かないのが基本になります。
ベース音を弾かないのは、とても不安定な感じがして最初はこれでいいのかなぁ、と不安になるものですが、ベースがいるのに、ピアノでベース音を弾いてしまうのは、お前なんかいらない、といっているのと同じなので、ベーシストにとっては失礼極まりない行為なのです。
4.スケール
ソロを弾くにおいて、和音構成音以外の音をどう弾くかが重要になってきますが、それを教えてくれるのがスケールです。
スケールの機能を理解することで、他のプレイヤーが何をしたいのか、この先どう展開していくのかを予想できるようになるし、それにともなってバッキングも上達していきます。
詳しい練習法については、別の機会に書きたいと思いますが、せっかくジャズをやるのなら、ジャムセッションに参加できるようになるまでがんばってみて下さい。